今まで泊まった中でよかったホテルの話なんですけどね。

高校1年生になった今の彼が挙げたベスト3は、
先日泊まったドッグリゾート「海の音」と、
バリへ行く前泊で利用したホテル日航成田。
そして堂々の第1位が、
バリ島・ヌサドゥアのムリア。
……まあ、そりゃそうだよね(笑)。
とは思うのですが、実はちょっと意外でもありました。
というのも、ムリアに泊まったのは彼が中二の時奮発して2泊だけ。。
とくに何をしたんでもないんですよね、
ムリアで何をしていたかというと、
部屋でだらだらしたり、
近くのショッピングモールへ行ったり、
アフタヌーンティーを楽しんだり。(これ宿泊代に含まれています)
ある日の夜なんて、買ってきたカップラーメンを部屋で食べていました(笑)。
それでも数年たった今も、
「ムリアが一番よかった」
と言う。
だったら、あのとき思い切って泊まったことには、やっぱり意味があったのかもしれません。
「六つ星」と呼ばれるホテルへ

初めてムリアへ向かった日のことを覚えています。
一緒に泊まったというより彼女の手配で泊まれることになったのですが、
Cちゃんが車の中で、
「ムリアはね、六つ星って言われているホテルなんだよ」
と、いろいろレクチャーしてくれました。
普段、そんなホテルとはほとんど縁のない私ら家族。
「へえええ」
なんて聞きながら向かった記憶があります。
もしかしたら、その事前レクチャーが息子にも効いていたのかもしれないです。
「これから、ものすごいホテルに泊まるらしい」
と。

家族で泊まった2ベッドルームヴィラ
私たち家族が泊まったのは、ムリア・ヴィラスの2ベッドルームヴィラ。
広い。


そしてプライベートプール付き。
ホテルの客室というより、
「ものすごく上質な家一軒」
...!
ただ、これは実際に泊まってみた私の個人的な感想なのですが、
ヴィラに泊まるなら、お天気のいい時期のほうが絶対に楽しめる。
私たちが行ったのは雨季。
この年は現地の方も「ちょっとこわいくらい降っている」と言っていたくらいでした。
せっかく目の前にプライベートプールがあるのに、一日中泳いで遊ぶような感じではなかったかな。
あのヴィラそのものを存分に楽しむなら、
時期を選んだ方がその良さを味わえますよね。(いつも行ける人はまぁそこ気にしなくても)
ところが息子には、それでも「ベスト1」
一方、夫はね、
「いやあ、ああいうすごいホテルは一回泊まれば十分かな」
という感想です...
まあ、分かります。大人になればなるほど、身の丈をしる、といいますか。
構えますよね、普段の生活と違いすぎて。
楽しめる人もいれば、居心地悪く思う人もいるし...
「確かにすごかった。それは認めよう。...でも毎回ここじゃなくてもいいよね」
となる。
ところが、息子は違った。
今でも、
「ムリアが一番よかった」
と言います。
一晩はラウンジのようなところでビュッフェも楽しみましたが、いわゆる「超豪華なホテルを遊び尽くした!」という滞在ではありません。
それでも、
「あそこはよかった」
という感覚だけが、彼の中にちゃんと残っている。
私が本当にムリアの良さを知ったのは、実は2回目
ただ、私自身のことを言えば、
ムリアの本当の良さが分かったのは、むしろ2回目でした。
初めて家族で泊まったときは、
広い。
豪華。
サービスがすごい。
それくらいしか、まだ分かっていなかったような気がします。
そして2回目のムリアの少し前。
私は、ずっと一度泊まってみたかった「The Apurva Kempinski Bali」に、一人で1泊したことがありました。
どうしても行ってみたくて。
私にしては、なかなか勇気のいる金額でしたが、思い切ってスイートを予約。
あの美術館のようなロビーのスケール、豪華さは圧倒的で、
「ついに来たぞ!!」
という満足感はありました。
とてもいい経験だったと思っています。
それでも、少しだけ「あれ?」と思った
ただし、これはあくまで私がたった1泊したときの個人的な感想です。
ケンピンスキーでは、ところどころで少し、
「あれ?」
と思う場面もありました。
スイートで予約していたのですが、チェックインの際に一度通常カテゴリーの受付へ案内され、
「あ、この方はスイートです」
となって別の場所へ案内されたり。
大したことではありません。
でも、ものすごく豪華な空間だからこそ、そうしたちょっとしたバタバタが妙に印象に残りました。
施設についても、
「ここまで豪華なのに、こういうところは意外と普通なんだな」
と感じた部分が少しありました。
もちろん一泊だけですし、たまたまだったこともあるでしょう。
ホテルそのものを十分味わい切れたとも思っていません。
むしろ、あれだけのスケールのホテルなので、これからどう成熟していくのだろう、とまた行ってみたい気持ちは強くありますけれど。
その直後に、再びムリアへ
そして、その後にGちゃんと合流して泊まったのが2回目のムリアでした。
そこで私は、
「ああ。ムリアって、やっぱりすごくいいホテルなんだ」
とようやく腑に落ちたのです。
ものすごく派手な何かが起きたわけではありません。
でも、
揺るぎがない。
チェックインから部屋に入るまで。
スタッフとのやりとり。
こちらから何かをお願いしたとき。
いちいち、
「大丈夫かな」
と気にしなくていい。
もちろん、Cちゃんはムリアの超お得意様ですから...。
一緒にチェックインすれば、私一人で泊まるのとはサービスが違った部分も当然あったよね、そこはね。
実際、お部屋には彼女の好きな飲み物が、ちゃんと冷やして用意されていました。
それを見て、
「出来るようでねなかなかね...さすがやわ~」
と思った記憶があります。
でも、単に「常連だから特別扱いされた」という話だけでもない。
それがこのホテルのスタンダードなおもてなしなんだろう。
ホテル全体に、
任せておけば大丈夫
と思わせてくれる空気がありました。
私が好きだったのは、ヴィラより「ザ・アール」
2回目に泊まったのは、ザ・ムリアの
「ザ・アール・スイート・ビーチフロントビュー」
というお部屋。
もちろん、私が普段気軽に泊まれるようなお部屋ではありません。
Cちゃんのおかげで、その恩恵にあずかりました。
そしてそれでもあえて言わせてください!
私は2ベッドルームヴィラより、こちらのほうが好きでした。
特に好きだったのが、広いテラス。
目の前には海。
テラスには、大きなデイベッドというか、リビングのソファのようにゆったりくつろげる場所があって、ジャグジーまで付いていました。
午前中、そこで海を眺めながら何をするでもなく過ごした時間。
あの時間こそがリゾートの醍醐味!!
何か観光をしたわけでもない。
特別なイベントがあったわけでもない。
ただ、
海を眺めながら、何もしない。

ムリアの真骨頂って、特典じゃなかった
ムリアには、宿泊カテゴリーによって、
朝食を特別な場所でいただけたり、
アフタヌーンティーがあったり、
専用スペースを利用できたり、
バトラーサービスがあったり。
いろいろな特典がありますよね。
初めて泊まったときの私は、
「せっかく泊まったんだから、これも利用しなくちゃ」
「アフタヌーンティーも行かなくちゃ」
という貧乏性根性がねありましたよ。
でも今は思います。
ムリアの本当の価値って、そういう特典を全部使うことではなかった。
「こうしたい」を人にお願いできるという贅沢
ホテル側が用意したサービスを“消化する”のではなく、
自分が過ごしたい休日をホテルに手伝ってもらう。
もしかしたら、これがラグジュアリーホテルの正しい滞在のしかた?
2回目のムリアで、私はそんなことを感じました。
特別な非日常を、何の心配もなく過ごすためのホテル
だから私にとってムリアは、
単に「豪華なホテル」ではありません。
特別な非日常を、何の心配もなく過ごすためのサポーター。
そんなホテルです。
上質なバカンスを過ごすために、
こちらが余計なことに気を取られないようにしてくれる。
何かを頼めば、
「ここならちゃんとやってくれる」
と思える。
その安心感って、旅を心おきなく楽しむための大きな要素ですよね~?
そんなことを学んだホテルでした。
だから、誰にでもムリアをおすすめするかというと……
では、誰にでも
「バリに行くなら絶対ムリア!」
とおすすめするかというと、私はそうでもありません。
たとえば数年に一度の家族旅行。
プールで遊んで、
街にも出て、
みんなでわいわい食事して、
気軽にバリを満喫したい。
そんな旅行なら、もっとリーズナブルで、気楽に楽しめるホテルバリ島にはたくさんあります。
ラグジュアリーホテルに泊まることが、誰にとっても最高の旅行になるとは限らない。
だから、
その背伸びって、本当に必要?
とも思うのです。
ホテル代を抑えた分、家族でいろんなところへ行ったり、おいしいものを食べたりするのも、もちろん素敵な旅です。
それでも、息子に経験させておいてよかった
それでも。
あのとき機会をいただき
ムリアに泊まれてよかったな...
と思います。
息子が高校生になった今も、
「今まで泊まったホテルで一番よかったのはムリア」
と言っているから。
彼が当時、ムリアのサービスの真価を理解していたとは思いません。
バトラーサービスの意味も、
ホテルのソフト面のすごさも、
たぶん分かっていなかった。※私だってどれだけわかっているのか...
でも、
「こんな世界もあるんだ」
ということは、体験した。
そして何年か経っても、
「あそこ、よかったな」
という感覚が残っている。
上質なものを、
「これは上質なものです」
と理解する前に、一度身体で知る。
いつか大人になったときに、
「あれって、実はものすごく贅沢な時間だったんだな」
と思う日が来るかもしれない。
来ないかもしれない(笑)。
でも、どちらでもいい。
たまには背伸びも、悪くない
夫にとっては、
「一回泊まれば十分」
だったムリア。
息子にとっては、
今も変わらずベスト1。
たまには自分たちの日常より上の世界を覗いてみる。
そんな背伸びも、
人生の経験として必要だと思うんですよね、私。


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